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ジオン公国の名門、サハリン家に生まれた貴族。没落しつつある同家の再興を目論む兄、ギニアス技術少将をサポートし、試作ＭＡアプサラスのテストパイロットを務める。正式な階級を持たない民間だが、健気で思いやりに溢れる言動ゆえか、忠誠を捧げるジオン将兵も少なくない。貴族らしい気高さも併せ持ち、「圧制者」である連邦軍との戦いには強い決意で臨んでいた。だが、地球降下の直前に出会った連邦軍士官、シロー・アマダの誠実さに惹かれ、「戦争」そのものの意味や、兄の操り人形のような自らの境涯に疑問を抱くように。やがて戦場でシローと再会し、愛を確かめ合いながらも引き裂かれた彼女は、愚劣な戦いの幕を引くべく決意を新たにする。

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ジオン公国の貴族サハリン家の当主で、アイナ・サハリンの兄。かつては名門として権勢を揮うも、現在は没落してしまった同家再興を目論み、連邦軍本部ジャブロー基地攻撃用のMA、アプサラスの開発に邁進する。幼い頃の事故が原因で身体を病んでおり、定期的に薬を投与しなければならない身体となっており、身の回りの世話からアプサラスのテストまでをアイナに任せている。さらに、家門再興の執念と身体的ハンディキャップから徐々に精神も病み、アプサラス計画以外の一切が目に入らくなってしまう。その冷酷さがアイナにとって大きなプレッシャーとなり、シローへの共感と思慕、そして精神的自立を促す一因ともなって行く。

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オデッサ鉱山基地陥落の余波を受け、自軍鉱山基地へ向けて単独で撤退中だった、ジオン軍のMS小隊。ザクⅠに搭乗する女性隊長のトップと、ザクⅡに搭乗するアス、デルの３名から成る。道中、ゲリラの拠点とは知らずにキキの村に立ち寄った彼らは、食料の供出を依頼。トップとデルは話し合いで事を済ませようとするが、好色で残虐なアスが力づくで話をつけようと暴走し、あまつさえキキに狼藉を働こうとしたせいで、大きな悲劇を招いてしまう。このことからもわかるように、部下であるアスに銃を向けてまで村人を守ろうとする小隊長トップは非常に高潔な軍人であり、デルも子供好きで温厚な性格。それだけに、特にトップはアスと馬が合わないようだ。

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サハリン家に絶対の忠誠を誓う、ジオン公国軍きってのエースパイロット。アプサラス開発に没頭するギニアス技術少将にかわって、その防衛と開発基地の軍令面を一手に担ってもおり、現場将兵たちの信望も篤い。ただし、狂気に蝕まれつつあるギニアスの冷酷さには嫌悪を感じてもおり、反面アイナに対しては父親同然の深い愛情を抱いていた。盲信的な腹心と言うよりは、己が忠義の誓いを重んじる「侍」のような男である。事実戦局終盤には、ザンジバル級ケルゲレンの撤退進路を確保すべく、愛機グフカスタムを駆って単身出撃。08小隊を含む連邦軍7部隊をまったく寄せ付けない獅子奮迅の戦いを見せ、シローをすら震え上がらせた。

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ヨーロッパ戦線のジオン地上軍で師団長を務める将校。貴族社会の一員でもありサハリン家とは旧知の間柄だが、よく言えば豪放磊落、悪く言えば品のない言動が目立ち、兄妹の双方から疎まれていた節がある。ただし将校としては、部下思いで信望も篤い好漢。オデッサ基地からの撤退戦では南極条約違反の気化爆弾まで使用して味方の時間を稼ぐなど、現実主義で情け容赦ない行動力も見せた。さらに大局を見据えることもできる彼は、地上の友軍を宇宙へ逃がすために、ギニアスの基地を再集結拠点に使おうと画策。そのためにアプサラス計画の中止をギレン・ザビ総帥に進言しようと企むが、これが狂気に走ったギニアスの暴挙を招く結果となる。

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ジオン公国軍ヨーロッパ方面軍の士官。オデッサからの撤退中、自身が機長を務めるガウ攻撃空母が、空挺降下作戦中の08小隊と遭遇。一度は交戦に入るが、ブリッジに張り付いたシローのEz-8に銃を向けられながらも「攻撃しないこと」を条件に見逃され、感謝とも屈辱ともつかぬ複雑な感情を抱く。その後、ケラーネ率いる敗残兵部隊と合流した彼は、追撃してくるのがあの08小隊と知って、有志とともに撤退の時間稼ぎに志願。わずか３両のマゼラアタックだけを塹壕に配した巧みな砲撃術と、言葉巧みな心理戦で、シローに揺さぶりをかけた。敵同士ではあるものの、同じ指揮官としてシローに共感を覚える好漢だったのだが……。

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